第1章

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彼はチョコを見て大きく頷くと、俺や園田さんから少し離れた場所まで歩く。 距離にして、俺が手を伸ばして届く場所で振り返ると、差し出したチョコを指した後自分の足元を指差しダンダン机を蹴る。 「どうぞ」 大人しくチョコを移動すると、1つとって更に数歩離れる。 俺をじとっ見上げる様子に、小さく息を吐き頷いた。 「チョコ食べている間、園田さんが邪魔しないように見とく」 俺の言葉に大きく頷くと、じろっと彼女を睨む。 今までのやりとりを見て察しただろう。 「あー、私も食べている間手を出さない」 片手を上げて言うと、小さな俺は背を向けて座る。 食べる体制に入ったのを見て、俺はペットボトルの蓋に飲み物を入れ彼の隣にそっと置く。 「おかわりする時は、教えて」 蓋のコップは、彼には少し大きく飲むのに毎回苦労する。 だから、少なめに入れてあり、一度水分を取り始めると5回はおかわりする。 普段なら最後に水分をとるけど、今日は園田さんに抵抗して動き回っていたから、とても喉がかわいていたらしい。
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