第2章

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そのまま教室を出て行く園田さんを見送ると、すすっと近づいてくるのは友人のいちしまだ。 「かっつん。なにしたの?」 「なにもしてない。というか近すぎ」 顔を寄せてくる彼の顔を、軽く押し返す。 「だって、男嫌いの園田さんだよ。知的美人で眼鏡美人だよ! 僕なんて、挨拶以外はなしたことないのに!?」 「知るか! 俺に言われても困るし、近いだろうが!」 興奮して話す勢いが止まらず、なおも顔を寄せてくるので両手で顔を挟んで押し返した。 確かになあ、と頷くのは、いちしまとよくいる男子。 気付けば、机のまわりに人が集まっていた。 なんだ、これ? どういうこと? 「かっつん、ばな、じで」 「お、おう。ごめん」 くぐもった声で手を叩かれ、いちしまの顔をから手を離すと、頬をこすりながら困惑する俺を見て彼はニヤリと笑った。 「この学校の男子の間では、彼女のことが話題になればこんな感じだ」 「……まじか?」
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