第2章

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「あの人がか?」 彼からの情報に、頭の中で一致して1人納得しているうちに、相手がこちらに近づいてきた。 急いで弁当箱を片づければ、俺の前で立ち止まり目を細める。 「君が、宗那勝馬か?」 先輩に座ったままでは失礼だと、質問に頷きつつ立ち上がる。 心配そうに俺を見るいちしまに、大丈夫という意味で軽く頷くと、彼は携帯を取り出してどこかに行ってしまった。 「僕は、3年の長元吾郎(ナガモト ゴロウ)だ。君は、園田さんのなんだ?」 「なにと言われても……」 眉間にしわを寄せ、問う彼に俺はどう答えていいか考えていた。 クラスメイトですじゃあ、納得しないだろう。 友人です、でも納得せず逆に表情が険しくなりそうだ。 園田さんから先輩の苦情を聞きました、では問題外でだしややこしくなる。 うーんと、マジでなんて答えたらいい? 返答に困って黙っていたら、先輩から声がかかった。
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