The Blue Bird for Children

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「俺の名前さ、青って書くだろ」 「え?うん」 「親父が言ってたんだけど、この名前母さんがつけてくれたらしくて。 よく言うじゃん?幸せの青い鳥って。 あの青い無地瑠璃鶫からとったんだって」 「そうなんだ。そこは鶫じゃないんだね」 「ああ、それは親父が海好きだからアオにしたらしい」 「そっか。だから波流ちゃんも波に流れるなんだあ」 「そう。波流は春告鳥の鶯から春を文字ったらしい」 「初めて聞いた」 「ははっ!初めて言ったもん」 「私の幼なじみも、ガクって言うんだけど。そういえば鳥の名前だ」 「ガク?」 「うん。鷽っていう鳥から」 そっかあ。 幸せの青い鳥か。 昔よく童話で読んだな。 「俺さ、時々考えるんだ。 名前に見合ったくらい、誰かを幸せに出来てんのかなって」 確かストーリーは。 兄妹のチルチルとミチル。 2人はおばあさんに頼まれて青い鳥を探しに旅をするんだよね。 孫を助けたいから。 幸せの青い鳥を探して欲しい、って。
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