The Blue Bird for Children

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変わろう。って思っても、案外人って変われないものだなあ。 ずっと怖かった。 叔父さんが亡くなってから、市立の病院に来るのは少し抵抗があった。 センチメンタルになりそうで。 だから今回は、アオに頼った。 アオの妹さんに会ってみたい。 って、ただの口実にしかならないけど。 病院に行く充分な理由にはなるよね。 「おじゃましまーす…」 「どーぞ。今寝てるけど」 コンコンと部屋のドアをノックして、アオの妹の部屋に入る。 この子が、波流ちゃん。 眠っていると、童話にでも出てきそうだ。 これまたアオに似て美形だなあ。 何なんだろうか、この兄妹は。 本当に。 「眠り姫みたいだねえ。すごい可愛い」 「眠り姫ってガラじゃねえんだけどな」 「え?違うの?」 「まあ…。ちょっと甘やかし過ぎたって言うか。とにかくすげえワガママなんだよ。 コイツ、顔は良くても性格は良くねえから。気をつけろよ、ウミ」 「なんだそりゃ」
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