第1章

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アンデルセンの童話は、 グリムと同様に世界中の人達に愛され、 今も語り継がれているのだけれど、 どこか残酷で、物悲しいお話が多い。 【人魚姫】の、 王子に気持ちを気づいて貰えないまま、 ましてや、 その王子を殺す事もできずに、 最後は泡となって消えていく切ない物語は有名で、 それと同じくらい、 子供ながらに考えさせられたお話が他にもあった。 たしか、 タイトルは、 【パンを踏んだ娘】 どこで読んだか忘れたけれど、 話もボンヤリとしか覚えていないけれど………。 高慢ちきな少女が、自分の靴を汚したくなくて、 水溜まりに、頂きもののパンをおいて、それを踏み、 そのことに怒った神様が、 少女に酷い罰を与えた、 ………というのは記憶の中に残っていた。 それを読んで、感じたことは、 人というのは、 どんなに小さなことでも、 悪いことをすれば、必ず罰せられるようになっているのだということ。 そうならなければならない世の中なんだということ……… 「高野刑事! 被疑者逮捕しました!!」 だから、 私も、 罰せられても、 本当に仕方のない人間だと思うから。
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