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今から、随分前のある日のことです。
一匹の内気で寂しがり屋の白兎が、
大自然の広がる森の中に住んでいました。
白兎は、喜怒哀楽といった生物にある感情を
誰にも見せることはありませんでした。
そのため、日々、心に感じた感情を
ノートに書き綴っていました。
そんなある日のこと...。
白兎の感情が書き綴られた、白兎の大事な
ノートが、なくなってしまいました。
白兎はとても大きなショックを受けました。
しばらくすると、白兎のお家に、
電話がかかってきました。
「もしもし?白兎さんですか?僕、猫です。
僕のお家に白兎さんのノートが、ありました。
これも何かのご縁かと思います。もしよろしければ、
直接、白兎さんにお渡ししたのですが...。」
猫さんは、とても丁寧に、白兎さんに挨拶をしました。
「私は、かまいませんよ?」
白兎は、そうお返事しました。
これが、恥ずかしがり屋で不器用な猫さんと
内気で寂しがり屋の白兎の
2匹の出逢いでした。
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