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『プログラム第五、創作ダンス』
「学校で習ったダンスを踊ればいいのかな」
僕は疑問に思った、突然踊れと言われてもムリだと思う、カエデとおばあちゃんのことだけど。
「おれにも教えてくれひろき」
そうカエデが言ったけど、大丈夫かな。
学校放送が音楽を流し始めた、僕が教わった同じ曲だった。
僕は習ったとおりに踊ったけど、おばあちゃんはぎこちなく動きを真似して、少し変だった、カエデにしてみたら、足と足がこんがらがっちゃって、その場で転んだもんだから、僕は大爆笑しちゃった。
周りを見わたせば、まるで準備体操みたいなダンスだったり、ラインダンスだったり、小ダヌキの腹ずつみは可愛かったな。
『終了ー!』
いつの間にか夢中になって踊ったから汗だくになった。
「ひろき、面白かったかい」
おばあちゃんの言葉に僕は笑顔で応えた。
「うん、楽しかった」
「そう、負けたら悔しいけどね、これは運動会だもん、楽しいに決まってるんだから、へこんでたら損だよ」
そのとおりだ、僕は運動会を心待ちにしてたんだから、もっと楽しまなきゃダメだ、またおばあちゃんに教わった。
「おれはダンスはもういいや、からだ中が痛いよ」
カエデの言葉で、また僕たちは笑った。
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