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僕は一思いに上体を起こすと、ため息交じりに答えた。
「好きと思ってる」
なんて言葉が出たのは空が青い所為か。呆れるくらいに空が青いから、僕はそんなことを口走ってしまったんだろうか。
「へえ、いつから?」
「一か月くらい前?」
「へえ」
「驚かないんだな」
「まあね。幼馴染みに恋するなんてよくある話だろう」
「そうかな」
「そうだよ」
そこで一旦会話が途切れる。
今日は気まぐれか、先ほどまでは全く不快に思っていなかったはずの太陽が、急に鋭い熱を放ってくる。
「で、どうすんの?」悪友が訊いてくる。
「どうしよ……っかなあ」額から流れてきた汗を拭う。
「もうすぐ夏休みだろう? 早いとこアクション起こしとかないと会えなくなる……って、二人は家すぐ近くだっけ」
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