秋の写生大会

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 おととい美術の先生に、描き終わらなかったら、明日描いてください、と言われたので、きのうも一日中校庭に座り込み、何か描くべきものを探した。 きのうは、僕のようにほとんど描けなかった子や、おとといの描きかけのところを入念にていねいに描いている子が、5、6人居座っていた。 つまりは、そこにいたのは、とても優秀な子か、おちこぼれの子しかいなくて、世の中ってのはうまくできていて、とても優秀な子は完璧な作品を完成させると、おちこぼれの子の作品を手伝うんだ。というより、半ば強制的に手伝わされていた。
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