第1章

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 翌日、友達からその友達まで彼女のことを尋ねてみたが、知っている人は誰もいなかった。ショートカットの女の子なんてたくさんいるし、焚き火の事は二人だけの秘密だ。  裏庭にも行ってみたが、昨日の焚き火の跡はすっかり片付けられていて、また銀杏の葉に埋め尽くされていた。彼女が私と同じようにここに探しにきたのかもわからなかった。  上級生の教室もひとつひとつ回ってみたが、結局彼女は見つからなかった。昨日は長い夢を見ていたのだろうか。思い返してみると、彼女の顔がはっきりとは思い出せない。  今日も銀杏の樹の下を通って裏門から帰ろう。紅葉の絨毯を歩けばまた彼女に会えそうな気がする。  廊下の窓から見る空には冬の白が少しずつ秋色を染め始めていた。
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