1人が本棚に入れています
本棚に追加
「あのね。テレビの占いなんて適当なんだから
そんなに信じなくても良いんじゃあないか?」
僕は半ば諦感したようなことを言った。
「…ははは。それもそうか。
なんかツトムのことを言っているような気が
したけど、他にもいっぱい居るだろうからな…」
父さんは取り繕ったかのように誤魔化しているが
僕のことだと思ったに違いない。
「アチッ!」
動揺しまくったようで、コーヒー溢しているし。
僕はテレビの占いなんてあまり信じない。
毎朝見てはいるが、抽象的過ぎてどこまで
当たったと言えるのかは甚だ疑問に思う。
「良いことあるかも!?」とか僕の負の部分を
考えたら、全部が良いことのように思えるし、
「小さな幸せ」だったら、茶柱が立ったりする
だけで「良いこと」になってしまう。
『そういう世の中を斜に構えた態度が
いかんのですよ。もっと気楽に考えろよ』
テレビから聞こえて来たのか?と思い
振り替えってみるが、テレビでは他の星座の
運勢を言っているだけで、そうではないようだ。
…と、すると、誰が言ったのか…??
「父さん、なんか言った?」
「何も言ってないが、どうした?」
「いや、なんでもない」
僕は朝から変なもやもやを抱えてしまった。
最初のコメントを投稿しよう!