第1章

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ある秋の夜、学校の理科実験室で誰かがささやいていた。 ホルマリン漬けのカエル「あー、これから寒くなってくるのか~嫌だなー!」 人体模型「カエルさんはまだいいですよ。瓶とホルマリンに守られているんだから!僕なんか寒さがじかに内臓に染み渡るんですから!」 ホルマリン漬けのカエル「でも、人体模型君は夜は散歩出来るだけまだいいよ!わたしなんかここから絶対出れないですから!」 人体模型「それもそうだけど、秋と冬は寒くて動かないようにしてるよ~。さっきも言ったけど寒さが内臓ちょくだからさ………」 ホルマリン漬けのカエル「お互い大変だね。また来年の春になったら、この瓶のフタ開けられるかチャレンジしてね!」 人体模型「うん、任せてよ!早く春にならないかな~………」 一匹と一人は暖かい春を待ちわびるのであった。
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