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「あっ!? 海翔、口にチョコついてるよ。」
私はそれを、指でそっと拭って、取ってあげた。
「おっ、サンキュー。じゃあお礼に……はい。」
そう言いながら、海翔はマフラーの半分を私の首に緩く巻き付け、チュッと触れるだけのキスをした。
「……っ!?」
不意打ちのくちづけに、私は顔がかーっと熱くなる。
口の中に甘いチョコの香りが漂う。
「相変わらず、みっちーは照れ屋さんだな。面白いやつ。」
……来年も再来年もずっと、またこうして海翔と一緒に過ごせますように。
この降り積もる雪のように、私達の思い出も少しずつ、増えていきますように。
― END ―
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