0(歪始)

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蝉が鳴き始めてその鳴き声は、ただでさえ暑い日常に「夏」ということを再度知らせるかのように大きな声で鳴いている。 僕と侑斗と聡子はお昼ご飯を食べる為によく行く定食屋さんを目指して歩く。 「そう言えば、もうエントリーはしたんだよね?」 聡子が侑斗に問う。 「うん!もうしたよ。後は当選したら俺の所に当選メールが届くみたい。」 「そうなんだ。当選するといいね!」 (よくある方法だな。)と思いながら、2人の話しを横で聞く。 『ティロロン』 すると、誰かの携帯が鳴る。 「ぁあ、その音は俺だな。」 侑斗が携帯をポケットから取り出して、開きメールを開く。 「え?え?え!え?」 すると、開くや否や侑斗は大声で叫ぶ。 「なんだよ!」 「どうしたの?」 それに驚き、僕も聡子も侑斗に何事かと聞く。 「当選した!やったぜー!」 「え?本当に?やったね!」 侑斗と聡子は大声で喜び合う。 「なっ?」 僕はそれには(喜び合ってる2人には)、参加出来ずに侑斗以上に驚きの声を上げてしまった。
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