第1章

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今日は社会人の記念すべき1日目だった。 否応なしに緊張と期待が入り混じる。 親に買ってもらった真新しいスーツに袖を通す。 髪型をチェックし、靴も磨きあげてある。 吾郎は大学を卒業したばかりの新卒だった。大手ファミリーレストランに就職を決めたのは自分がバイトで飲食店の経験をずっとやってきたことが大きかった。 厨房での料理作り、ホールでの接客ともに一番身近に感じる仕事だった。 また不純ではあるが当然女子との出会いが多いという期待があった。 大学時代は4年間勤めあげたバイト先のファーストフード店で何人かの女の子に告白したがあっさり振られ彼女が出来たことがなかった。
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