Red Wine

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三沢さんが、 「彼女達、確か保母さんだよ、小学校や保育園の先生ってストレス溜めててさ、欲求不満の女性が多いんだって。 りょう君、気を付けてね」と言うので、 僕は、 「経験者はこう語った」と言うと、 彼は、 「僕の奥さん、元保母さんだから」と答える。 昼過ぎに、今日子さんがフロントに来て、 「りょう、アミさんから、葉書」と言ってそれを僕に渡した。 それには、 “りょう君、御免ちゃ、昨日の手紙に書き忘れた事がある。 今週の,木曜から1週間、Dollsのライブのツワーにいっ緒いくけん、来週の末まで帰らないちゃ。 それだけ、、、じゃあ。“ と書いてあった。 僕は、まぁ、いつもの事だなと思っていると、今日子さんは、 「ツワーだなんて、大丈夫?」と聞くので、  僕は、 「大丈夫、何時もの事ですから」と答える。 その日の晩は、さっさと夕食を1人で済ませ、部屋でギターを弾いたりしていたのだが、10時を過ぎた頃、名前を覚えてないバイトの2人が戻っきて、また騒ぎ始めたので、娯楽室に逃げた。 1人、昨日と同じゲーム機に座り、ウィスキーを飲みながら、宮沢賢治さんの本を読んでいると、 「今頃、宮沢賢治なんて読む人、あんまりいないよ」と言う声がしたので、僕は顔を上げた。 僕の前には、昨夜のケイコ先生が座っていた。 僕は、 「また1人で飲んでるんですか?」と聞くと、 彼女は、 「今日はねー、飲んでないの、、、あとの2人は、酔って寝ちゃったけど、、、」と答え、 「ねぇ、何か退屈なんだけど、何かこの辺りで、面白い事ない?」と聞く。 「この辺は、何もないです。 裏の山道を行けば、参道まで30分位で行けますが、夜はちょっと危ないですし」 「じゃあ、君は、いつもー、何してるの?」   「飲みながら、ギター弾いたり、本読んだり、散歩したり、夜空を見たりしてます」 「じゃあさぁ、、、君、、、星が見え所まで連れて行ってくれない?」 「そうゆう事は、禁じられていますから」 「つまんないのね」
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