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苦楽を分かち合い、一生を共に過ごしていく人が私にもいるのだとしたら。
それは、彼以外にはありえない。
むしろ、彼と共にありたかった。ずっと。
「小春、靴紐が解けてる」
彼が私に声を掛けて、直後、私の足元にしゃがみ込んだ。
自然な態度で靴紐を結んでいる彼の姿は、気障なオトコには全く見えず、どこまでもオカンな感じが可笑しい。
とは言え、足元のことまで彼にやらせるのは流石に下僕じみていて気が引ける。
「いいよ、自分でやるよ」
と慌てて手を伸ばすんだけど。
「動かないで」
彼に優しく制されてしまった。
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