神聖学園

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「……なんか居るのか」  嫌だがそう訊いてみると、再び何かを追うように、今度は前の方を見ながら、 「何度もこの廊下向こうから歩いてくる人だよ。  いつも気にしないようにしてるんだけど。  古い霊なのか、かすんでよく見えないんだよね。  先生なのかな?  あれっ」 と砂姫は表情を止めた。  切れ長の眼の奥の真っ黒な瞳で、自分のすぐ横を見つめている。  おいおい、と思わず、そこから身を引いた。  砂姫は、 「気のせいか……」 とまた振り返っていた。  訊きたくはなかったが、一応、訊いてみる。 「どうかしたのか?」
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