かあさんの星

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そして朝になりました。 よしあきは、いつも通りに製造工場に出勤をしまして、決められた時間内に段ボール箱をおりたたんで製品を詰める箱を作る仕事をしていました。 工場内に正午を告げるベルがジリリリリンと鳴り響いていましたので、従業員さんたちはお昼ごはんを食べるために休憩室へ移動を始めていました。 従業員さんたちの休憩室にて… 従業員さんたちは、休憩室に置かれている青色のキャリーの中に入っているお弁当箱を次々と取りまして、空いてる席に座りまして、お昼ごはんを食べていたのでありました。 よしあきも、給料引きで注文しましたお弁当を食べようとしていましたが、お弁当を食べたくないと言う表情になっていたのでありました。 よしあきは、朝礼の時に渡されたシャホウを手に取りまして読んでいたのでありました。 よしあきは、シャホウに書かれている結婚おめでとうございますのコーナーを見たときに急にイライラした表情になっていましたので、シャホウを思いきり破いてクシャクシャにした後にお弁当の中身と一緒にゴミ箱に捨ててしまったのでありました。 ふざけるなよ!! 何が社内恋愛推進会社だ!! 製造の従業員は恋をしたらいかんのか!! 何とか言えよショッケンの創業者!! よしあきはそう思いながら、シャホウを破いたのだと思うのでありました。 よしあきは、お弁当を食べずに午後の仕事を続けていました。 夕方4時55分に終礼をしまして、従業員さんたちが『おつかれさまでした…』とあいさつをした後にロッカーに行きまして着替えをしていたのでありました。 よしあきは、帰ろうかどうしようかと気持ちが迷っていたのでありました。 そんな時に、現場の責任者の男性がよしあきにこう言っていたのでありました。 「どうしたのだ…残業か…残業じゃないのだったら家に帰りなさい…お母さんが晩ごはんを作って待っているのじゃないのか…今日のおかずは何かな…お母さんは…今日は疲れて帰って来るから、サラダの中にゆでた豚肉をたくさん入れてあげようかなと思っていると思うよ…帰ってあげないと、お母さんがかわいそうだよ…」 現場責任者の男性は、あつかましい声でよしあきに帰るように言っていましたので、よしあきは帰るよと言う表情をしまして、現場責任者の男性にあいさつをせずに工場を出たのでありました。
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