かあさんの星

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「できませんって…」 「お嫁さんを酷使させてまで不足分を補うことはできません!!」 「そんなに共稼ぎがいかんと言うのかなぁ…」 「大村さん!!お嫁さんは家にいてほしいのです!!」 「だけど…」 「文句があるのですか!!オレがああ言えばこう言い返す!!オレがこう言えばそんなことはないと言い張って言い返す!!何なのだよあんたは一体!!」 「よしあきさん…よしあきさんは共稼ぎの結婚生活は絶対にダメと言うことなのかな?」 「その通りです!!」 「それじゃあ、どうするのだね…」 「別にぃ…ガマンするために結婚をするのであれば、オレはしないから…ふざけるなよ!!キューデンからの命令でひやめし喰えと言うのであれば、明日から弁当を注文しないからな…何とか言えよキューデンが!!」 よしあきはこう言った後にゴミ箱にお弁当の中身を捨てた後に、外へ出ていってしまったのでありました。 よしあきはこの時、製造工場の待遇に激しい不満を抱いていましたので、工場の仕事がうまく行っていなかったのでありました。 8月9日のことでありました。 この日、湯ノ浦のケーオーホテルで社内恋愛のカップルさんの挙式披露宴がありましたので、よしあきはくみこに言われてイヤイヤな気持ちで行っていたのでありました。 よしあきは、くみこから新郎さんのご家族の人にお祝いのあいさつをしなさいと言われたので、その事に腹を立ててその場から立ち去ったのでありました。 くみこは、あわてた表情になりましてよしあきを追いかけて行きましたが、よしあきは思いきりキレていましたのでどうすることもできなくなっていたのでありました。
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