第1章

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「あああああ、やっどテスドおわっだぁああああ」 充血した目の下にクマを作って、机にだれる紗良。 この2週間本当に頑張ったもんね。 正直、紗良がここまで本気で頑張るなんて、思ってなかった。 「頑張ったね。お疲れ様、紗良。」 私は紗良の頭をぽんぽんと撫でる。 えへへ、と可愛い顔で照れ笑いする紗良。 その日の帰り道。 ご飯でも食べに行こうか、ってなったんだけど、紗良がヘロヘロ過ぎて、また今度になった。 電車通学の私は、駅までの道を一人でとぼとぼと歩いていた。 ヤバっ………すっごく眠い……… 実は私、昨日は徹夜だ。 紗良の勉強を見ながら、自分の勉強もしないといけないし、寝る暇なんてなかった。 貧血で倒れそ……… フラっ 本気で倒れるっ………、、
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