第1章

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「守田、ん。」 牧野君は私の前で、乗ってきていた自転車にまたがる。 えっ、なに? 「ほら、早く乗れよ!」 私の方を向いて、少し照れながら言った。 えっ、、、い、いいの? 「でも私、重いし……」 「フラフラだったろ、素直に乗っとけ。」 「……ありが……と……」 これ、乗っていいのかな…? 私は牧野君のブレザーを持ちながら、横向きに乗った。 ああ、心臓うるさいなあ…… 私が乗った瞬間、牧野君がゆっくりと自転車を漕ぎだした。 約7分で、最寄り駅についた。 その7分は私史上最も短い7分だった。 「気をつけて帰れよ! 今日はソッコー寝ろよ、10時間睡眠だからな! それじゃ、また明日。」 駅前で降ろしてもらい、私は笑いながら、バイバイをした。 なんて、幸せなんだろう。。
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