第1章

19/26
前へ
/26ページ
次へ
私は交代してもらって、紗良と二人で回っていた。 たこ焼き、卵せんべい、わたがし、コーンスープ……私は、荷物持ちだった。 ほとんどのものを買い占めて、私達はようやく落ち着く場所に腰を下ろした。 「はぁー!つっかれたあー!!」 「紗良は欲張りすぎよ。 食べきれなかったら、どうするの?それ。」 「その時はタッパーに詰めて持って帰るよ!」 この子は、本当にタッパーを持ってきているから恐ろしい。 「相変わらず、食い意地の張る女だな。 そんなんだと、いつまでも痩せねーぞ!」 いつものように、紗良にちょっかいをかけるのは、 いつものように、牧野君だった。 「うっさいなあ!牧野!」 「まあ、後先考えないのは良くないよね。」 紗良は何も反論できず、むっと口を尖らせていた。
/26ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加