第1章

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「この手の問題は、この公式を使って…… 例題みたいに解いていけば、ほら、解けるよ。」 夕方、橙色の光が差し込む時間に、私と紗良は教室に残って、勉強をしていた。 紗良は私が教えた通りに一生懸命問題を解いている。 「こんな感じ?」 「ちょっと待ってね………わ!正解! やればできるんだね!紗良!」 私と紗良はハイタッチをして、はしゃぐ。 たった1問解けただけなんだけどね。 「じゃあ、この問、やってみて。」 「あっれー?守田と和泉じゃん。 なに、二人で勉強?」 ドアから入ってきたのは、牧野君。 こんな時間まで何してたんだろう。 「そーよ!勉強だよ! 次はあんたに勝つんだから!!」 紗良………その気でやれとは言ったものの…… 「紗良、いくら私が教えても300点の点差は超えら れないよ………」
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