留置所

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部屋の前に立たされ、 「あなたは今日からここでは39番が名前だから。39番と言われたら返事しなさい。」   そう言われ、ハンドタオルとちり紙を持たされた。 ちり紙は独特な臭いのする紙だった。   部屋に入ってあたしはビックリした。 部屋には本当に何もない。   どんな部屋だったというと、約8畳ほどの部屋で、入り口は全面柵。 後ろの窓も柵。 ちなみに外からの光は一切入ってこなぃ部屋。 ただ、窓からは色んな音が聞こえた。 道路沿いの部屋だったから、車の音や通行人の声が常に聞こえていた。 外の様子は見えないのに、車の音は聞こえてくるから不思議な気持ちだった。   そして柵で貼られた部屋には、トイレが1つ。 トイレはガラス張り。下半身以外は丸見え…。   そして自分。 部屋にはそれだけです。   柵で貼られた部屋には、自分・ちり紙・ハンドタオル・トイレ それだけでした。   しかも部屋には雑誌も何もないから、する事がなくてすごく暇だった。 ハンドタオルいじってみたりするけど10分もしたら飽きる…。   だから考え事をする。   留置所に来た初日は、就寝時間までの2時間、ずっと泣いてた。   「39番!泣きすぎると明日、目が腫れるよ。」   そんな事を留置所の先生に言われた。 そして眠りについた。
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