第1章

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夢のような結婚式と、新婚旅行がついに終わってしまった。 これから俺は実家を出て婿としての結婚生活が始まる。 思わず涙が出てきた。 自由であった独身生活を捨てた決別の涙だった。 それに心配なのは妻の母親はとても意地悪で何かとケチをつけてくる。一緒にご飯を食べている時も汚いわねなどの言葉を平気で言ってくる。 2年の月日が流れた。 耐えに耐えた俺も今日という日は限界だった。 仕事で疲れて帰ってきた俺に労いの言葉もなく傘を会社に忘れたことをぐちぐちいい、だから結婚に反対だったのよ、 などと言いはなった。 何かが切れた。壊れた。理性が飛んだ瞬間。 愛する妻も子供のこともぶっ飛んだ。 反射的に母親の胸ぐらをつかみ、一発拳を右頬にめりこませた。 自分で自分が怖くなった。 小学生以来人を殴ったことなど無かった。 よりによって愛する妻の母親を。 離婚は決定的だろう。こんな婿を許すはずがない。そして愛娘とも別れることになる。慰謝料、養育費。ぐるぐると視界が回る。 目の前には頬を抑えうずくまる母親ーー。 最悪だ・・。この世の終わりだ・・。
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