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「お~悪い悪い」
その男は、サングラスを取って(もう陽出てないけど、なぜサングラス…)、片手を豪快に上げた。
……げっ! 体育の河本先生だ!
一挙手一投足が目立っているのに、先生方はもう慣れているのか笑って見守っている。
やだ、なんか私が恥ずかしくなってくるんですけど~!
「え~と今、俺を入れて13人か。まだ来てないのはぁ~希先生と梁取先生か」
河本先生は腕時計を見て、わざとらしくため息をついた。
梁取先生……
私が家を出た時、まだ着替えてなかった。
『大丈夫、大丈夫。俺用意するの早いし』
とか言ってたけど、結局遅れてるじゃん!
「どうします? もう先に店入ってましょうか?」
皆がそうですね~と諦めて移動しようとしたその時、
「おい俺を置いていくなよ」
と遅刻したくせに全く慌てる様子のない梁取先生の声がした。
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