◆思い出の修学旅行◆ #2

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「なんで俺が二人に怒られなきゃいけないんだよ」 ブツブツ文句を言いながら、デスクに修学旅行の日程が書かれたプリントを置いていった。 河本先生に当たったおかげで、怒りはシュルシュルと萎んでいき、デスクに置かれたプリントに目を移した。 「えっ!? 5月に修学旅行!? なんでこんなに早い時期に!?」 私がプリントに顔を近づかせて叫ぶと、先生もプリントを手に取って背もたれ椅子に深く寄りかかった。 「まあ普通は秋頃だけど、5、6月も意外に多いんだよ。受験を避けたりするのが主な理由だな」 「へぇ~、でもまだクラスに馴染んで間もないのに修学旅行って。可愛そうな気もするんですけど……」 「そうだな~、藍沢が中学の時は10月頃だったもんな」 私の中学の時の修学旅行について先生が触れたので、一瞬ドキっとした。 修学旅行は、忘れられない大切な思い出がある。 友達との最後の思い出作り……ではなくて、 先生とした、ファーストキスの印象が強すぎるのだ。 甘くて切ない、私のファーストキス……
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