505人が本棚に入れています
本棚に追加
/35ページ
◆思い出の修学旅行◆ #2
数週間後、私と先生の関係は良かったのか悪かったのか、いつも通りに戻っていた。
「あいざわぁ!
なんだよこのプリント! 誤字脱字ばっかじゃねぇか!」
「ウソっ! あ……本当だ」
「本当だ、じゃねぇよ! お前はこんな簡単なこともできないのか!」
「なっ……! 梁取先生が忘れてたプリント、突然締切10分前に押し付けられて、慌てて作ったら、そりゃミスりますよ! ていうか元々これ、梁取先生の仕事じゃないですか! なんでいつも私が雑用押し付けられなきゃいけないんですか! 私だって忙しいんですっ!」
「お前は新人のくせにだな~……」
睨み合う二人。
目線からは火花が飛び散っているようだった。
「まあまあ、ちわ喧嘩はこのくらいにして……」
体育の河本先生が言い争いを止めるために私たちの間に入ると、
「ちわ喧嘩じゃありませんっ!」
「ちわ喧嘩じゃねぇ~!」
逆に私たちの逆鱗に触れるのだった。
良かれと思って私たちの間に入った河本先生。
怒られてとっても不服そうだった。
最初のコメントを投稿しよう!