◆言えない想い◆

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目を閉じると思い出す。 私が25メートル泳ぎ切った時に見せたあの笑顔。 優しくて爽やかだった先生はもういないけど、 生徒想いで不器用な優しさを持っている先生ならここにいる。 先生は変わってない。 私がずっと好きだった先生は、今こんなにも近くにいるんだ。 先生はそっと抱きしめていた手を離すと、 「そろそろ上がるか」 と言った。 離れた体が寂しかったけど、私には頷くことしかできなかった。
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