◇初めての告白◇ #2

8/16
前へ
/35ページ
次へ
息継ぎと手のかき方も教えてもらって、私の泳ぎ方は随分とマシなものになった。 先生から教えてもらったクロールは、とっても楽で、今までの私の泳ぎ方は、溺れて前に進んでいるだけだったということに気が付いた。 よくあの泳ぎ方であれだけ進んだよな、よっぽど根性あるんだな。 なんて先生は笑った。 いつしか日が暮れてきて、そろそろ終わりにしようと先生が言った。 時間の経過を恨みながらも、私は想像以上の手ごたえを感じていた。 先生に教えてもらえると決まった日から、泳げるようになるかなんて二の次だった。 先生と二人っきりになれるのが嬉しくて、どうやったらもっと近づけるかばかりを考えていた。 それなのに、ちゃっかり泳げるようになっちゃって。 私は有頂天になっていたのかもしれない。 だから勢いに任せてあんなことを……
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!

431人が本棚に入れています
本棚に追加