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やたらと激しく動悸する心臓が、怖い映画を観ているからなのか、先生と手を繋いでいるかなのか分からない程頭が混乱してた。
怖い場面になったら、先生の大きな手をぎゅっと握って、
それでもまだ怖い時は、手を繋いでいない方の手で、遠慮がちに先生のパジャマの裾をぎゅっと握った。
その時先生は、平然とした顔をして声一つ零さずにテレビ画面を見つめてた。
映画が終わった後、あまりに怖い内容で放心状態の私を見て、先生はぷぷっと笑うと
「一緒に寝るか?」
なぁんてことを平気で言うんだから!
私はすっごく怖くて、一人じゃ夜中トイレにも行けないほどだったけど、
「い、いい!」
って精一杯の強がりを見せた。
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