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「それでぎゅ~っと抱きしめられたらね、ああ好きだなぁ~って心の底から嬉しくなっちゃって胸がきゅ~んってなって……」
優斗は眉間に皺を寄せ、明らかに嫌そうな顔をしていた。
「それで……」
「それで?」
恋する乙女モードから暗い声のトーンになった私に対して、優斗は明らかにイラついている棘のある相槌をした。
「それで私、どうやら心の声をそのまま口に出しちゃってたみたいなの」
ぽかーんとした表情の優斗。
私は必死になって身振り手振りを交えてその時の状況を説明した。
「どうしよう!と思った時にはもう後の祭りで、言い訳する言葉さえ浮かんでこなくて、あわあわあわすればするほどドツボにハマっていっちゃって……」
「その光景、すんげー想像できる」
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