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「ごめんなさい、私余計なこと言っちゃったかしら……」
「いえ、聞けて良かったです」
でも…と藤木先生は不安気が顔で私を見ていた。
聞けて良かったです、これは本心です。
むしろもっと早くに聞いておけば良かった。
梁取先生はやめた方がいいと言われたあの日から、ずっと気になっていた。
でもわざわざ聞きに行く勇気が出なかった。
ああ、バカだなぁ私。
なんでこんなにバカなんだろう。
なんで気付かなかったんだろう、あの家具が元彼女のだって。
何をバカ正直に妹のだって信じていたんだろう。
梁取先生はあれから一度も妹の話はしなかったのに。
バカだなぁ……
バカだなぁ……私。
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