373人が本棚に入れています
本棚に追加
/35ページ
梁取先生のマンションに帰ってくるなり、荷物を纏めだした。
元々荷物は多くない。
学校の書類等はほとんど自分のデスクの中だし、持っていく物といったら洋服くらいだ。
その洋服だって学校ではほとんどスーツだから量は多くないしボストンバック一個で十分だった。
化粧品も日用品も何もかも私の物じゃない。
知らずに喜んで使っていた自分を思い出して吐き気がする。
バカじゃないの、バカじゃないの、バッカじゃないの!
怒りに任せて荷物を押し込める。
もうやけくそだった。
私もバカだけど梁取先生もバカ!
もうやだ、もうやだ
もう嫌……全部がもう、嫌なの……
最初のコメントを投稿しよう!