◆敵情視察◆ #2

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後に残った私は、一旦崩壊した涙を止めるのに時間がかかった。 やっと涙が止まり、びしょ濡れになった頬を拭うと震える手で落ちた眼鏡を拾った。 『好きだからだよ……』 悲しそうな梁取先生の声を思い出す。 『あいつさくらのこと好きなんじゃないのか』 優斗の言葉を思い出す。 『別に興味ない』 昨晩の梁取先生の言葉。 何が本当で何が真実なのか分からない。 気持ちを落ち着かせて職員室に戻ると先生の姿はなかった。 こんな状態で優斗に会えるはずもなく、先に帰っててとメールをするため携帯を開くと梁取先生からメールがきていた。
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