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そんな愛実は、その時好きだった男の子と一応付き合えたものの、結局ダメになっちゃったみたい。
恋愛に関しては積極的で、双子といっても私とは正反対の性格。
私達の上に兄が一人いるけど、どっちかというと私の性格はお兄ちゃん寄りだと思う。
「えっ?愛果……帰ってきたばっかりなのに、もう勉強?」
私が手にしているテキストを見て、愛実が驚いた声を上げる。
「うん。明日英語の小テストあるし」
「もぉ、愛果ちゃんなら、そんなに頑張らなくても絶対良い点とれるって~」
「でも、受けるからには百点取りたいし」
「うわぁ……さすが、学年トップは違うね~…」
「学年トップって言ったって、学校の外に出れば私の上なんていっぱいいるし」
そんな会話を愛実とする間、私の目線は開いた英語のテキストに。そんな私に、
「まぁそうかもしれないけど……」
と、少し呆れた口調で愛実が言う。
けど、直ぐに、
「それよりもさ、聞いちゃったぁ~」
と、なぜかニヤニヤな口調に変わる愛実。
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