オープン・ポジション

10/13
前へ
/186ページ
次へ
結果的に向かい合うようになると、彼はやや驚いた表情で俺を見下ろした。 (これはまた…とんでもなく美形な男だな) 173cmの俺よりも10cmは高いであろう男を見上げた感想は“華やかで男らしい美形”で エキゾチックな雰囲気はありつつも顔立ちはハッキリとしていてやや男くさい。 掴んだ腕からも判る筋肉質で均整のとれた体格は理想的。 …見入ってしまう魅力があった。 「ぶつかってしまって申しわけない」 声を掛けられてハッと掴んでいた腕から手を離す。 「あ、いや。こっちこそ失礼しました」 おもいっきり好みのタイプだったので心の中でニヤケてしまう。 が、表情に出さないのはもう帰るつもりでこの偶然をただ喜んでいるから。 (今日はなんてラッキーな日だろう。) 入店許可からはじまって気分良くお酒も飲めてその上に好みの男を拝めた。 もう、十分。 今夜は楽しい夢がみれそうだ。 、
/186ページ

最初のコメントを投稿しよう!

42人が本棚に入れています
本棚に追加