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――エクレアの君だ。
初めて出会った帰り道、おれは一目で魅せられた。
小さな口いっぱいにエクレアを頬張る君は子リスのように愛らしかった。
今、公園で君はつぶらな瞳でおれを見上げている。
「あの」
―――夢か?
おれの全身は巨大な耳と化す。
「突然、ごめんなさい」
「お、おれも話ししたいなあと思ってて」
「ホントですかっ……うれしい」
フワフワの砂糖菓子のような君。
スンナリ伸びた手足。
きれいに締まったウエスト。
間近で見る君はスタイルバツグンで、今すぐエクレアをプレゼントしたくなる。
「受け取って下さい」
メルアドの書かれたメモを手渡し、彼らは突然きびすを返した。
「さよならっ」
澄んだ声は風の中を突き抜け、鳩が飛び去る。
かわいい足の間の立派なイチモツを複雑な思いで眺めながら後ろ姿を見送る。
ようやく発情期迎える我が家のチロの理想の相手が決まりそうだ。
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