8人が本棚に入れています
本棚に追加
内心でドキドキしていると
3年生の女の先輩は顔に手を当てて
長い髪をなびかせながら
その場を走り去っていった。
「……もしかして、私ら
マズイの見ちゃった感じかな?」
「…多分、そうかもしれない」
あの女の先輩
多分、振られちゃったのかな。
申し訳ないものを見てしまった。
「ま、真琴!スタバ行こ!」
「そ、そだね!」
カバンを持ってその場を離れようとすると
また私の視線は窓の外へ。
そして
木の下にいた男の先輩が出てきたところを見た。
────!!
桜の木の下にいた男の先輩は
制服を良い感じに着崩し
風でなびいた髪は
ワックスで程よく弄ってあり
真っ黒だけど、一部だけ青と白のメッシュ入り
切れ長の鋭い目つき
整った鼻筋
身長はおそらく180cmくらい。
ヤバイ…
漫画の世界から飛び出してきたようなイケメンだ。
「真琴?」
「ひゃい!?」
なんて声出すんだ。(笑)
あまりの光景に見入っていると
横から彩がひょっこりと顔を出してきたから
変な声出ちゃったじゃん。
「もー、ボーッとしちゃってー。
すごい気まずいから早く行こー」
「う、うん」
歩きながら窓の外をチラっと見ても
あの男の先輩はすでに遠くに歩いて行って
背中しか見えない状態だった。
カッコよかったな…。
気のせいだと信じたいけど
さっきから心臓の音がヤバイくらいにうるさい。
これが…一目惚れというやつですか…。
………モゾモゾする!!!
最初のコメントを投稿しよう!