その1

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内心でドキドキしていると 3年生の女の先輩は顔に手を当てて 長い髪をなびかせながら その場を走り去っていった。 「……もしかして、私ら マズイの見ちゃった感じかな?」 「…多分、そうかもしれない」 あの女の先輩 多分、振られちゃったのかな。 申し訳ないものを見てしまった。 「ま、真琴!スタバ行こ!」 「そ、そだね!」 カバンを持ってその場を離れようとすると また私の視線は窓の外へ。 そして 木の下にいた男の先輩が出てきたところを見た。 ────!! 桜の木の下にいた男の先輩は 制服を良い感じに着崩し 風でなびいた髪は ワックスで程よく弄ってあり 真っ黒だけど、一部だけ青と白のメッシュ入り 切れ長の鋭い目つき 整った鼻筋 身長はおそらく180cmくらい。 ヤバイ… 漫画の世界から飛び出してきたようなイケメンだ。 「真琴?」 「ひゃい!?」 なんて声出すんだ。(笑) あまりの光景に見入っていると 横から彩がひょっこりと顔を出してきたから 変な声出ちゃったじゃん。 「もー、ボーッとしちゃってー。 すごい気まずいから早く行こー」 「う、うん」 歩きながら窓の外をチラっと見ても あの男の先輩はすでに遠くに歩いて行って 背中しか見えない状態だった。 カッコよかったな…。 気のせいだと信じたいけど さっきから心臓の音がヤバイくらいにうるさい。 これが…一目惚れというやつですか…。 ………モゾモゾする!!!
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