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「柳瀬ゆかりさん、あなたが好きで結婚したいと思ったからです」
真剣過ぎる瞳。これが冗談でもふざけてでも無いことが伝わる。
だから、ストレート過ぎて胸が痛くなる。
自分が好きで相手も好き、普通なら答えは一つなはずだ。
しかし、彼が冴えない私と結婚することが完璧な彼の欠点になってしまう。
「ミス…」
「ミス？いえ、ゆかりさんはミセスになりますよ」
勿論、失敗という意味で言ったはずなのにどう間違えたのか、そんな言葉が返ってきた。
多分、完璧な彼にとって、私さえ欠点にならないのだと思った。だったら答えはもう出た。
「ふ、ふつつか者ですが、宜しくお願いします」
そして、隼人がまた笑った。
―――――――――――end.
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