DNA

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美しい子が欲しい。 そのために彼を選んだ。それが第一条件だったのだ。 たまたま彼のその他の部分が思った以上に優れていて、この人以外いないと思ったのだ。 「妊娠していたら困るの?」 恐る恐る彼に確かめた。 彼は何も言わず力なく俯いた。 「あなたの子供が欲しかったの。」 必死に子供を守るようにお願いした。 彼は覚悟を決めたように顔をあげると私の目をまっすぐ見つめた。 「君に話していないことがある。 どうしても今話しておかなければならない。」 「────なに?」
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