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一晩中降り続いた雪に閉じ込められた私たちは、会えなかった時間を埋めるように、飽くことなく身体を交わした。
ようやく訪れたまどろみの中で、額に、目尻に、愛おしげに私に触れる体温を感じる。
『おやすみなさい』
頬を滑る指先が口元をするりと撫で、柔らかな唇が押し当てられる。
こんなに満ち足りた気持ちで眠りに落ちることなど、もうずっとなかった。
今にも落ちてしまいそうな目蓋をゆっくりと開けると、ぼやけた視界の向こうに私を見つめる愛しい人の顔が映った。
「ありがとう、……愛してる」
夢と現の狭間でそう呟いて、いよいよ私は深い深い眠りに落ちた。
『明け方の眠り姫』
fin
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