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ドアをノックするとすぐに中から声が聞こえた。
「どうぞ」
中に入ると結界の魔法がはられた。
「二人共、仮面を取りなさい」
僕達は素早く仮面を外すとソファーに座るように促された。
「奏、亜季。先程は任務お疲れ様。兵士たちもずいぶん感謝していたようだよ」
皮肉っぽくいわれ苦笑する。
「いえ、当然のコトをしたまでです」
「ふふふ、相変わらずだね。」
「マスター本題は何でしょう?」
僕の質問にマスターはやれやれといった表情を作る。
「実はね、君達二人にはしばらくの間身を隠してもらいたいんだ」
僕達は、マスターの言葉に何が起きたのかさとる。
「まさか・・・・」
「あいつが」
僕も亜季も半信半疑につぶやく。
「どうやら彼も諦めていないようだ。さすがは東国の名宝だね」
その言葉に亜季の目が一層細められる。
「どこに隠れましょうか・・・・」
僕は、亜季が切れる前に話題を逸らした。
生半可なことではすぐに見つかってしまうだろう。
頭を悩ませているとマスターがニヤニヤしてこっちを見てくる。
「実は、いい場所があるんだ・・」
マスターの笑顔に背筋が凍りつくような感覚がした。
「変な場所だったら許しませんよ」
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