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「もう、ダメだ」
「誰か助けてくれ」
見渡す限り魔物の群れ、
兵士たちは憔悴しきり諦観していた。彼らはいくら戦ってもどうにもならないこと知っているのか、戦意すら感じられない
魔物と生身の人間では力に差がありすぎるのだ。その時、ちょうど魔物の魔法がこちらに放たれた。
火の中級魔法ほどの威力をもつそれに
誰もが死を覚悟し目を閉じようとした。
だが、すぐに襲って来るだろう衝撃はいつまでたっても感じない。目を開けてみればそこには何もいなかったかのようにまっさらな大地に困惑する。
ただひとつ違和感があるとすれば魔物がいた場所に二人の人間らしきものが立っていることだった。
二人はレーザーコートを見につけていてフードと仮面で頭部は隠れている。
すると、一人がこちらに近づいてきた。警戒しながらも隊長が近づいていく。と、同時に驚愕の声が上がった。
「天帝様!?」
隊長の声に兵士たちは驚きを隠せない。
天帝とは、ギルド本部所属の最強の魔法使いと呼ばれるお方なのだから。
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