第1章

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実は、後で彼女から聞いた そんな素晴らしい僕の彼女、花澤美花だが、実は欠点がある。 多分気づいているとは思うが、他がどんなに満点でも、恋愛に関してはからっきしダメだということだ。 そう彼女から僕は聞いたのだが、何故、僕との付き合いにOKサインを出したのか尋ねると、 「いつまでも、ダメなままだといつか好きな人に嫌われてしまうから。」 らしい・・・。 つまり、僕は克服するためのただの踏み台なんだ、と思い率直に彼女に聞いてみた。 「初めて私を好きになってくれた福見君に、惹かれたの。しゅ、しゅきだよ、真っ直ぐなあなたの瞳に恋・・・・。恥ずかしいこと言わせないでよ。」 可愛いやつめ! 「でも、嫌われないようにって誰にだよ。やっぱ他に好きな人いるんじゃないの?」 僕は少し意地悪な感じで、でも、もしかしたらという心配な気持ちも入り混じった言葉を彼女にかけてみる。 「むぅ、福見・・・ううん、吉武君に嫌われないためだよ。好きなのは吉武君だけ・・・・~~~はずかしぃ。」 いつもは完璧超人で近寄りがたいけど、みんなが知らない僕だけが知っている可愛い一面と照れて笑う表情がここにある。 それがとても嬉しくて、僕は幸せ物だと感じる瞬間だ。 終
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