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完璧な彼氏。
学校中を虜にするようなイケメンで、優しくて頭も良くて、どんな人にも分け隔て無く接するあなた。
そんなあなたに告白されて2週間。
初めて訪れたあなたの部屋で、私はとんでもない彼の欠点を見てしまった…。
「お兄ちゃん、あたし今すぐ駅前のアイス屋さんのリンゴのアイスが食べた~い!」
「え?わかったよ、しょうがないなぁ。ゴメン笹原さん、すぐ戻るから待ってて?」
「お兄ちゃんはやくぅ~!10分で戻って来ないと美月泣くからね!」
完璧な彼は重度のシスコンだった。
「わかったよもう~!そのかわり笹原さんと仲良くしてまってるんだぞっ?」
「はぁ~い!いってらっしゃい♪」
…着いて1分で彼女置いて妹のパシリですか。
しかも頬染めて…。
―ガチャン タッタッタッタ…
しかもダッシュで。
「…笹原センパイ、でしたっけ?ウチのお兄ちゃん、優しいでしょ~?いつも美月のお願い聞いてくれるの!チョー優しいの~!」
2コ下の 妹さん。
完璧な彼氏の完璧な妹。
細い茶色のさらさらストレートをなびかせて、ぱっちりおめめにピンクの唇。
スレンダーな体にスラリと生える手足。
「ほんっと、美月のお兄ちゃんって完璧ですよねー?」
あぁもう、そっちもなの…?
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