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「…………え?」
「好き」に、色んな意味を含ませた事に勘づいた彼女は大きな目を見開いた。
絨毯に置いたローテーブに 置いていた手を絨毯につけ、四つん這いになって我が物顔でベットに座る 彼女へ這う。
「お兄ちゃん、すっごくカッコいいもんね?」
「っそうよ?お兄ちゃんはカッコ良くて頭も良くて、美月にもお母さんにも優しくて、どんな我が儘でも聞いてくれるんだから…」
じりじりとにじり寄る。
「そうね。それで?それから?」
「それから…?あ、貴女まだ解らないの?あんな完璧なお兄ちゃんに貴女なんか似合わないって言ってあげてるのよ?!」
彼女の足の爪先に軽く触れると、彼女の爪先は少し縮まった。
「あらそうだったの?私には、いくら想っても報われない想いに美月ちゃんが泣く代わりに喋ってるように聞こえたけど?」
「はぁ!?何言ってるの?美月が泣くわけないじゃない!」
「だって、いつもお兄ちゃんに彼女ができてもこうやって邪魔してたんでしょ?」
「っそうよ?!そしたらお兄ちゃんはいつも!いつも彼女と別れてくれるもの!」
這っていた両手を彼女の震える膝につけ、脛に胸を押し付けながら私は言った。
「お兄ちゃんと、キスしたことある?」
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