序章 -はじまりの予感-

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(何...だ?何...が...起き...た?) 俺の胴体と足が見える。 どうやら俺は倒れたようだ。 なんだ、木か何かに頭をぶつけてこけたのか。 だらしねえ。 さっさと立ち上がらねえと殺されちまう。 と、手と足に力を入れて立ち上がろうとしたが、全く力が入らない。 (え?) なんで力が入らないんだ?どういう状況なんだ? 色々な思考が頭を駆け巡り、混乱した俺の頭が急激に熱くなってきた。 熱湯を頭にかけられたかのように。 次の瞬間、目の前が赤色一色で埋め尽くされた。 (おいおい!前が見えねえぞ!!) 赤色一色で塗り固められたその景色はまるで、血塗られた風景画だ。
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